万感胸に迫るもの、それはやっぱり辛苦の日々だった



納経が終わり、境内の写真を撮らせていただいた。


どんなに遠くても納経をすませてからまた本堂や大師堂に行って撮影するということは最後まで守った。



そして合掌礼拝、開経褐、普禮真言、懺悔文、三帰、三竟、十善戒、發菩提心真言、三昧耶戒真言、般若心経、御本尊真言、光明真言、御宝号、回向文をどの札所でも読経できたのもボクにとっては自慢だった。ご詠歌を唱える人もいるのだけれど…。




そのことのほうが、ボクには感動的だった。というか、それぐらいしか出来なかったということなのだけれど。歩いて、唱えて、守って、野に寝る。


山門を出てお土産を少し買った。大窪寺名物葛湯を買った。そしてまた歩き始めた。国道377号線を歩いていた。その頃になって、「それだけのこと」の辛さを思い出していた。



万感胸に迫るもの、それはやっぱり辛苦の日々だった。思い出して、「ちくしょ~」と叫んだ。そしたら涙が流れた。鼻水も流れて苦しくなった。それでも歩いた。「終わっても遍路、人生なお遍路」とつぶやいた。

コメント

人気の投稿