ネイティブトークン(Native Token)とは
ネイティブトークン(Native Token)とは、そのブロックチェーン自身の基盤となる仮想通貨のことを指します。
ブロックチェーンのネットワーク上で、ガス代(手数料)の支払いや、ネットワークのセキュリティ維持のために使われる、必要不可欠な存在です。
ネイティブトークンの主な役割
ガス代(手数料)の支払い:
ブロックチェーン上で取引(送金やスマートコントラクトの実行など)を行う際、手数料としてネイティブトークンが消費されます。
これは、取引の処理にかかるコンピュータの計算コストを支払うためのもので、ネットワークのスパム行為を防ぐ役割も果たします。
ネットワークのセキュリティ維持:
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用しているブロックチェーンでは、バリデーター(取引承認者)がネイティブトークンを預け入れる(ステーキング)ことで、ネットワークのセキュリティを維持します。不正行為を行うと、預けたトークンを失うリスクがあります。
PoW(プルーフ・オブ・ワーク)の場合は、マイナーがネイティブトークンを報酬として受け取ることで、計算競争に参加するインセンティブとなります。
ガバナンス(意思決定):
多くの場合、ネイティブトークンの保有者は、そのブロックチェーンの今後の開発方針や重要な変更について、投票で意思決定に参加する権利を持ちます。
具体的な例
**イーサリアム(Ethereum)**のネイティブトークンは ETH です。
イーサリアムネットワーク上で何か操作をする(NFTを購入する、DeFiで取引する)には、ガス代としてETHが必要です。
**ソラナ(Solana)**のネイティブトークンは SOL です。
ソラナネットワーク上での取引手数料はSOLで支払います。
**ビットコイン(Bitcoin)**のネイティブトークンは BTC です。
BTCはビットコインネットワーク上での送金手数料として使われます。
トークンとの違い
以前ご説明した「トークン」は、既存のブロックチェーンの上に作られたものでした。
一方、ネイティブトークンは、そのブロックチェーン自体の根幹を成すものです。
トークン: イーサリアムという道路の上を走る車(DeFiのトークンやNFT)
ネイティブトークン: イーサリアムという道路そのものを動かす燃料(ETH)
このように考えると、両者の違いが分かりやすいでしょう。
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