トマトは医者いらず
トマトに豊富なカリウムには、体内の余分なナトリウム(食塩の主成分)を排出する働きがあります。つまり、塩分のとり過ぎによる高血圧を防いでくれるのです。
また、トマトの赤い色は、リコピンという色素の色です。リコピンには、体をさびつかせて老化を促す活性酸素を消去する強い働き(抗酸化力)があるのです。トマトが動脈硬化の予防によいのは、主にリコピンが血管を守ってくれるからです。
しかも、製造過程で加熱されるトマトジュースは、細胞壁が壊れる結果、リコピンの吸収もよくなっているのです。こうした健康増進効果をさらに高めるのが、コップ1杯のトマトジュースに小さじ1~2杯の酢を加える「酢トマトジュース」という飲み方です。
酢は、酢酸の作用でエネルギー代謝をよくしてくれ、疲労回復に効果的です。また酢には、神経や細胞の働きを高めるアミノ酸(タンパク質の材料)が含まれています。中でも、必須アミノ酸をバランスよく含む黒酢は、栄養の偏りがちな現代人におすすめです。
そして、酢トマトジュースを食前に飲むと、食後の糖の吸収を抑える効果もあります。したがって、糖尿病の予防、治療にも、非常によい飲み物なのです。
では、より高い効果を得るための材料の選び方などについて、お話ししていきましょう。
まず、トマトジュースは無塩のものをおすすめします。日本人は一般に、食事で塩分を過剰に摂取する傾向があります。無塩の酢トマトジュースを飲むことで、体内のナトリウムの排泄(はいせつ)を促し、ナトリウムとカリウムの体内バランスが、とれるようになるからです。
次に、使う酢は黒酢がいいでしょう。先ほどお話ししたように、黒酢はアミノ酸が豊富で栄養効果が高いからです。
酢トマトジュースを飲む量の目安は1日1~3杯。飲むタイミングは、血糖値を上げにくくする食事前がいいでしょう。
■酢トマトジュースの作り方
○材料:無塩トマトジュース…グラス1杯 黒酢…小さじ1~2杯
(1)グラスにトマトジュースを注いだら黒酢を加える
(2)黒酢が全体に混ざるように、スプーンなどで数回かき混ぜる
○材料:無塩トマトジュース…グラス1杯 黒酢…小さじ1~2杯
(1)グラスにトマトジュースを注いだら黒酢を加える
(2)黒酢が全体に混ざるように、スプーンなどで数回かき混ぜる